税理士の選び方や税金の基本について、自分で調べたことや経理の経験をもとに書いていくブログです。

税理士に丸投げしていいこと・自分でやるべきこと

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独立1年目、私は確定申告の時期に本当に泣きそうになりました。レシートの山、意味の分からない勘定科目、そしてe-Taxの画面とにらめっこ。エステサロンを開業したばかりで毎日バタバタしていたのに、帳簿をつける余裕なんてなかった。結局その年は半泣きで白色申告を出して、翌年から税理士さんにお願いすることにしました。

ただ、最初は「丸投げ」という言葉にちょっと抵抗があったんですよね。全部人任せにしていいのかな、と。でも実際に税理士さんと付き合ってみると、「任せていいこと」と「自分でやらないとダメなこと」がはっきり分かれていました。

この記事では、私の経験をもとに、税理士に何を任せて何を自分でやるべきかの線引きについて書いていきます。これから独立する人や、税理士に頼むかどうか迷っている人の参考になればうれしいです。

そもそも「税理士に丸投げ」ってどこまでのこと?

丸投げ=全部やってくれるわけではない

「丸投げ」と聞くと、本当に何もしなくていいイメージがあるかもしれません。私も最初はそう思っていました。領収書を渡したらあとは全部やってくれるんでしょ、と。

実際にはそこまで甘くないです。領収書やレシートはきちんと整理して渡す必要があるし、「この支出は何ですか?」と税理士さんから聞かれることもあります。丸投げといっても、最低限の準備は自分の仕事。ここを勘違いしていると、あとでお互いストレスになります。

記帳代行と確定申告代行の違い

税理士への依頼方法は、大きく2つに分かれます。

依頼方法内容費用の目安(個人事業主)
記帳代行+確定申告帳簿づけから申告書の作成・提出まで全部お任せ月額1万〜3万円+決算料
確定申告のみ自分で記帳して、申告だけ依頼白色:5〜10万円、青色:10〜20万円

私の場合は最初から記帳代行込みでお願いしました。正直、帳簿をつける自信がまったくなかったので。でも今振り返ると、もう少し自分で勉強してから頼んでもよかったかな、とも思います。

「丸投げ」と「自計化」の中間もある

最近はfreeeやマネーフォワードのようなクラウド会計ソフトが充実していて、「自分で記帳はするけど、チェックと申告は税理士に任せる」という中間パターンも増えています。

これだと記帳代行の費用が浮くし、自分でも数字を把握できる。ただし、仕訳を間違えたまま放置すると修正に余計なコストがかかるリスクもあります。自分の経理スキルと相談して選ぶのがいいですね。

税理士に任せていいこと

記帳・帳簿の作成

日々の取引を帳簿に記録する「記帳」は、税理士に任せて問題ない業務の筆頭です。仕訳のルールは細かいし、消費税の区分なんて慣れないと本当に分からない。プロに任せれば正確な帳簿ができあがります。

私は毎月、レシートや通帳のコピーをまとめて税理士事務所に送っています。最初は「こんなに雑な渡し方でいいのかな」と思いましたが、税理士さんから「整理して送ってくれるだけで十分ですよ」と言われてホッとしました。

確定申告書の作成と提出

確定申告は税理士の本業中の本業。ここは任せて間違いないです。

税制は毎年のように変わります。たとえばインボイス制度が始まってからは消費税まわりがかなり複雑になりました。こういう改正に自力でついていくのは正直しんどい。国税庁の個人事業主向けページを読んでも、専門用語が多くて理解するのに時間がかかります。

申告書の作成・提出は、迷わず税理士にお願いしていい部分です。

節税のアドバイス

「経費にできるかどうか」の判断って、素人には難しいんですよね。サロンで使う化粧品は経費? 自宅兼事務所の家賃は? セミナーの参加費は? こういう細かい判断を正確にしてくれるのが税理士の価値です。

私は2人目の税理士さんに変えてから、小規模企業共済や経営セーフティ共済のことを教えてもらいました。掛金が全額所得控除になるなんて、自分では絶対に気づけなかった。1人目の税理士さんからはそういう提案が一切なかったので、税理士選びは大事だなと改めて思います。

節税は「やってはいけないこと」と「やらないと損なこと」の境界線が紙一重。ここを間違えないためにも、プロの判断に頼る意味は大きいです。

税務調査の対応

頻度は高くないけれど、個人事業主にも税務調査が入ることはあります。そのときに税理士がいると心強い。調査官とのやり取りを代わりにやってくれるし、書類の準備も手伝ってもらえます。

私はまだ経験がないですが、サロン仲間で調査が入った人は「税理士さんがいなかったら無理だった」と言っていました。いざというときの保険として、これは大きい。

自分でやるべきこと

領収書・レシートの整理と保管

税理士に丸投げしても、領収書を集めて整理するのは自分の仕事です。ここだけはサボれない。

弥生株式会社の解説記事でも触れられていますが、丸投げの場合でも「資料整理は結局自分がやる」という点は変わりません。

保管期間も決まっています。

  • 青色申告の場合:帳簿・領収書は7年間保存
  • 白色申告の場合:領収書は5年間保存

私は100均で買った月別のファイルにレシートを分けて入れています。大した手間ではないけれど、これをサボると確定申告の時期に地獄を見ます。実体験です。

事業用とプライベートのお金を分ける

これは独立したら真っ先にやるべきこと。事業用の銀行口座とクレジットカードを別に作る。たったこれだけで、経理の手間が劇的に減ります。

私は開業当初、個人の口座でサロンの売上もプライベートの買い物もごちゃ混ぜにしていました。確定申告のとき、通帳を見ながら「これは仕事? プライベート?」と一件ずつ仕分けする羽目に。今思うとありえない判断でした。

口座を分けるだけでなく、事業用のクレジットカードで経費を払う習慣をつけると、利用明細がそのまま経費の記録になるので楽です。税理士さんにデータを渡すときもスムーズになります。

自分の売上と経費をざっくり把握する

税理士に任せているからといって、自分のお金の流れを知らないのは危険です。

試算表が出来上がるまでにはタイムラグがあります。税理士さんによっては2〜3ヶ月遅れることも珍しくない。その間、自分の事業がどれくらい利益を出しているのか分からない状態が続くのは、経営者としてまずい。

私は月末に、ざっくりでいいので売上と大きな支出をスプレッドシートに書き出しています。正確な数字は税理士さんが出してくれるけど、「だいたいこれくらい」を自分で把握しておくと、判断が早くなります。

資金繰りの管理

「来月の支払い、大丈夫かな?」という心配は、税理士では解決できません。資金繰りは自分で管理するもの。

税理士さんは過去の数字を整理するプロであって、将来のキャッシュフローを予測するのは経営者の仕事です。とはいえ、相談すれば一緒に考えてくれる税理士さんもいます。私の今の税理士さんは、決算の面談のときに「来期はこれくらいの納税になりそうですよ」と教えてくれるので助かっています。

丸投げのメリットとデメリット

メリット:本業に集中できる・正確な申告ができる

丸投げの最大のメリットは、やはり時間が浮くこと。帳簿づけや確定申告に費やしていた時間を、施術や集客、新メニューの開発に使える。小規模な事業ほど、社長=プレイヤーなので、この時間の価値は大きいです。

もうひとつは安心感。「申告ミスで追徴課税が来たらどうしよう」という不安がゼロになる。これは精神的にかなり楽です。独立1年目に自分で申告した年は、提出後も「あれで合ってたのかな」とずっとモヤモヤしていました。税理士さんに任せてからはそのストレスがなくなって、本業に気持ちを向けられるようになりました。

デメリット:費用がかかる・数字に疎くなる

一方で、デメリットも無視できません。

  • 年間15〜25万円の顧問料は、売上が少ないうちは痛い出費
  • 全部任せると、自分の事業の数字に興味がなくなりがち
  • 試算表が届くまで、リアルタイムの経営状況が見えにくい

特に2つ目は要注意。私も最初の頃は「税理士さんに任せてるから大丈夫」と思考停止していた時期がありました。数字を見ないまま半年過ごして、思ったより利益が出ていなかったことに気づいたときはかなり焦りました。

丸投げの費用相場

顧問契約の場合

個人事業主が税理士と顧問契約を結ぶ場合、ざっくりこんな感じです。

項目費用の目安
月額顧問料1万〜3万円
決算料(年1回)月額の4〜6ヶ月分
年間合計15万〜25万円程度

売上規模や仕訳数によって変わるので、あくまで目安として見てください。

確定申告だけのスポット依頼

「顧問契約はまだ早いけど、申告だけは頼みたい」という場合は、スポット依頼も可能です。白色申告なら5〜10万円、青色申告なら10〜20万円が相場。売上が500万円を超えてくると、もう少し高くなる傾向があります。

ちなみに私がサロンを始めた頃は売上もまだ少なかったので、最初の年だけスポットでお願いすればよかったかも、と今になって思います。いきなり顧問契約を結んで月額の支払いが発生したのは、当時の財布には結構キツかった。

費用を抑えるコツ

少しでもコストを下げたいなら、いくつか方法があります。

  • 記帳だけ自分でやって、申告のみ依頼する
  • クラウド会計ソフトを導入して、データ共有を効率化する
  • 繁忙期(1〜3月)を避けて、秋頃に早めに依頼する
  • 複数の税理士事務所から見積もりを取る

私の実感としては、クラウド会計ソフトを使っている税理士さんを選ぶと、やり取りがスムーズで結果的にコストも抑えやすいです。

税理士との上手な付き合い方

最低限の書類整理はサボらない

丸投げだからといって、段ボール箱にレシートを詰め込んで「はいお願いします」はNG。月ごとに分けて、何の支出か分かるようにメモをつけるだけで、税理士さんの作業効率が上がります。結果として、こちらへの対応も丁寧になる。

当たり前のことだけど、期限を守って書類を送るのも大事。確定申告の直前に1年分をドサッと送りつけると、税理士さんも困るし、ミスの原因にもなります。

月に1回は数字の報告をもらう

顧問契約をしているなら、月次の試算表を出してもらうようにお願いしましょう。丸投げのデメリットである「数字に疎くなる」を防ぐには、これが一番効きます。

私は毎月の面談は省略して、試算表だけメールで送ってもらっています。細かい数字は読めなくても、売上と利益の推移だけは毎月チェック。これだけでも全然違います。

相性が合わなければ変えていい

これは声を大にして言いたい。税理士との相性は本当に大事です。

私は1人目の税理士さんと合わなくて、1年で変えました。質問しても返事が遅い、提案がない、なんとなく上から目線。我慢して続けるメリットはゼロでした。

2人目の税理士さんは、こちらの質問に丁寧に答えてくれるし、「こういう制度もありますよ」と向こうから教えてくれる。同じ顧問料でもこんなに違うのかと驚きました。税理士選びは最初に失敗した方がわかることが多い、というのが私の持論です。

まとめ

税理士への丸投げは、決して「何もしなくていい」という意味ではありません。記帳や申告といった専門的な作業は安心して任せつつ、領収書の整理や経営数字の把握は自分の仕事として残ります。

大事なのは、任せることと握っておくことの線引きをはっきりさせること。そして、税理士さんとの関係を「お任せ」ではなく「協力」として捉えること。それだけで、丸投げの質がぐっと変わります。

これから独立する人は、最初から完璧を目指さなくて大丈夫。まずは信頼できる税理士さんを見つけて、少しずつ自分の経理力も上げていけばいい。私もまだ勉強中です。



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