税理士の選び方や税金の基本について、自分で調べたことや経理の経験をもとに書いていくブログです。

税理士は必要?自分でやるか頼むかの判断基準

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独立して最初の確定申告、私は見事にやらかしました。

エステサロンを始めたばかりの頃の話です。「経費って何をどこまで入れていいの?」「青色申告って何が違うの?」。そんな基本すら分からないまま、開業届だけは勢いで出してしまった。

結果、申告期限ギリギリに慌てて税務署に駆け込むことに。職員さんに手取り足取り教えてもらう羽目になりました。あのときの冷や汗は今でも覚えています。

2年目から税理士をつけて、だいぶ楽になりました。ただ、最初に契約した税理士とは合わなくて1年で変更。今の税理士とは3年以上の付き合いですが、ここに落ち着くまでに回り道もしています。

この記事では、私自身の経験をもとに「税理士に頼むべきか、自分でやるべきか」の判断基準を整理してみました。これから独立する方や、確定申告に不安がある方の参考になればうれしいです。

そもそも税理士って何をしてくれるの?

「税理士=確定申告を代わりにやってくれる人」。私も最初はそう思っていました。でも実際にお願いしてみると、仕事の範囲はもっと広い。

確定申告の代行だけじゃない

税理士の仕事は、申告書の作成・提出だけではありません。日々の帳簿付け、節税のアドバイス、資金繰りの相談、融資を受けるときの書類作成サポートなど、お金まわり全般をカバーしてくれます。

私がいちばん助かっているのは、「これって経費にしていいですか?」とすぐ聞ける環境。サロンの備品や研修費、交通費の扱いなど、判断に迷う場面は日常的にあります。自分で調べる時間を考えたら、聞いた方がずっと早い。

それから、年末が近づくと「今年のうちにやっておいた方がいいこと」を教えてくれるのも助かっています。経費の前倒し計上とか、ふるさと納税の残り枠の確認とか。こういうリマインドは、自分ひとりだとまず抜け落ちる。

税理士に頼める業務の全体像

税理士に依頼できる業務を整理すると、こんな感じです。

業務内容具体例
記帳代行領収書・請求書をもとに帳簿を作成
確定申告申告書の作成・税務署への提出
節税アドバイス経費計上の判断、各種控除の活用提案
資金繰り相談キャッシュフローの改善提案
融資サポート事業計画書の作成支援
税務調査対応調査時の立ち合い・交渉

全部頼む必要はありません。「確定申告だけ」「記帳は自分でやるから申告だけお願い」といった部分的な依頼も可能です。自分に必要な業務だけ選べるのは意外と知られていないポイント。

自分でやった方がいいケース

「税理士なしでも大丈夫」と言える場面は確かにあります。特に以下のような状況なら、自分でやるのも現実的な選択肢です。

売上がまだ小さいとき

開業したばかりで売上が年間数十万〜数百万円程度なら、取引の数も限られているはず。領収書の枚数もそこまで多くないので、経理作業にかかる時間は最小限で済みます。

正直なところ、私も「1年目から税理士をつけるべきだった」とは思いつつ、あの売上規模では費用がもったいなかった気もする。売上が少ないうちは、税理士報酬がそのまま利益を圧迫します。これは現実問題として大きい。

目安としてよく言われるのは、年間売上が300〜500万円を超えてきたあたりから検討を始めるということ。もちろん業種や経費の多さによって変わりますが、ひとつの目安にはなります。

経費の種類がシンプルなとき

たとえばフリーランスのライターさんやデザイナーさん。自宅で仕事をしていて、経費は通信費・書籍代・ソフト代くらい。こういう方は仕訳の種類も少ないので、会計ソフトに入力するだけで済む場合がほとんどです。

一方、飲食店やサロンのように仕入・人件費・設備投資が絡む業種だと話が変わってきます。私のサロンでも、化粧品の仕入れ、施術用タオルのクリーニング代、技術研修の受講料など、「これは経費になる?ならない?」と迷う場面が頻繁にありました。

会計ソフトを使いこなせるなら十分

今は会計ソフトが本当に優秀です。簿記の知識がなくても、画面の案内に沿って入力すれば帳簿が完成する。確定申告書の作成まで対応しているソフトがほとんどなので、「自分でやる」ハードルはかなり下がっています。

ただし「ソフトを入れたから安心」ではない。入力の判断を間違えれば、そのまま間違った申告書ができあがります。最低限の税務知識は自分で身につける必要がある。ここだけは忘れないでほしいです。

税理士に頼んだ方がいいケース

反対に、「これはプロに任せた方がいい」と思う場面もはっきりあります。

売上が1,000万円を超えたら要注意

課税売上が1,000万円を超えると、2年後から消費税の納税義務が発生します。消費税の計算はかなり複雑。本則課税と簡易課税の選択、インボイスとの絡みなど、自力で正確に処理するのはハードルが高い。

国税庁の確定申告特集ページにも申告の基本情報は掲載されていますが、消費税が絡むと難易度は一気に跳ね上がります。このラインを超えたら税理士への依頼を本格的に検討した方がいいです。

2023年10月にスタートしたインボイス制度の影響も見逃せません。売上1,000万円未満でもインボイス登録をした方は、消費税の申告が必要になっています。該当する方は、早めに税理士へ相談するのが安全です。

私のサロンも取引先との関係でインボイス登録をしたのですが、消費税の処理が加わった途端に経理の難易度が跳ね上がりました。「2割特例」のような経過措置もあるものの、制度の仕組み自体が分かりにくい。このあたりは正直、自力では厳しいと感じています。

本業が忙しくて経理に手が回らないとき

これ、私がまさにそうでした。サロンの予約が増えてきた2年目、施術の合間に領収書を整理して、夜中にパソコンを開いて帳簿をつけて…。体力的にも精神的にもきつかったです。

経理に使っていた時間は、ざっくり週に3〜4時間。月にすると15時間前後です。その時間をお客様の対応や集客に充てた方が、売上は確実に伸びます。税理士報酬を払っても、本業に集中できるならトータルではプラスになることが多い。私はこの判断で税理士への依頼を決めました。

サロン仲間の中にも「自分でやってたけど限界が来た」という人は多いです。特に従業員を雇い始めると、給与計算や源泉徴収も加わって、業務量が一気に増える。このタイミングで税理士に切り替える人はかなりいます。

節税や資金繰りの相談がしたいとき

「もっと節税できるんじゃないか」「融資を受けたいけど何を準備すればいいのか」。こういった相談は、やっぱり専門家に聞くのがいちばん早いです。

私も税理士に相談して初めて知った控除がいくつかありました。小規模企業共済の存在も税理士から教えてもらったもの。掛金が全額所得控除になるなんて、自分では絶対に気づかなかったです。

ほかにも、青色申告特別控除をフルに活用する方法や、経費として計上できる範囲の見直しなど、プロの目で見てもらうだけで変わることは結構あります。知らなければ使えない制度は山ほどある。「知識を買う」という意味でも税理士の価値は大きい。

税理士に頼むといくらかかる?費用の目安

気になるのはやっぱりお金の話。「頼みたいけど高そう」と感じている方は多いはずです。

確定申告だけ依頼する場合

顧問契約を結ばず、確定申告の時期だけスポットで依頼するパターンです。費用の目安はこちら。

年商規模費用相場(税込目安)
500万円未満6〜8万円
500〜1,000万円8〜10万円
1,000〜3,000万円12〜15万円

白色申告か青色申告かでも金額は変わります。青色申告は複式簿記で手間がかかるぶん、費用は高め。ただし青色申告には最大65万円の特別控除があるので、費用を払ってでも青色にした方が得なケースがほとんどです。

顧問契約を結ぶ場合

毎月の相談やサポートが欲しいなら顧問契約。月額2〜3万円が一般的な相場で、年間だと24〜36万円ほどになります。記帳代行もお願いする場合は、月5,000〜1万円がプラスされる形。

「年間30万円か…」と思うかもしれません。私も最初はそう感じました。でも、節税アドバイスで浮いた税金や、経理作業から解放された時間を考えると、十分に元は取れている実感があります。

ちなみに、顧問契約にも税理士事務所ごとにサービス内容の差があります。月1回の面談付きのところもあれば、メールやチャットでの対応のみのところも。契約前に「何をどこまでやってくれるのか」は必ず確認した方がいいです。私は最初これを怠って、後から「思っていたのと違った」となりました。

費用を抑えるコツ

税理士費用をなるべく抑えたい方へ、いくつかポイントを。

  • 記帳は自分でやって、申告書の作成だけ依頼する
  • 繁忙期(1〜3月)を避けて早めに相談する
  • 複数の税理士事務所から見積もりを取って比較する
  • 領収書や資料はきちんと整理してから渡す

特に記帳を自分で済ませるだけで、費用はかなり下がります。会計ソフトで日々の入力を自分でやって、チェックと申告を税理士に任せる。この組み合わせがコスパ的にはいちばんバランスがいいと思っています。

あと意外と見落としがちなのが、繁忙期の割増料金。1〜3月に駆け込みで依頼すると、通常より高くなる事務所もあります。年の早い段階で税理士を探しておくと、料金面でも有利です。

「自分でやる」なら会計ソフトは必須

税理士に頼まず自分で確定申告するなら、会計ソフトは絶対に入れた方がいいです。手書きの帳簿で乗り切ろうとすると、途中で心が折れます。経験者は語る。

freeeとマネーフォワード、どっちを選ぶ?

個人事業主向けの会計ソフトで人気なのは、freeeとマネーフォワード クラウド確定申告の2つです。

ざっくり特徴を比較するとこんな感じ。

比較項目freeeマネーフォワード
簿記知識不要(初心者向き)多少あると使いやすい
入力方式○×形式の質問に回答従来の会計フローに近い
料金(年額)スタータープラン 12,936円〜パーソナルミニ 10,800円〜
銀行連携対応対応
スマホアプリありあり

「どっちがいい?」とサロン仲間にもよく聞かれます。簿記をまったく知らないならfreee、少しでも仕訳の概念が分かるならマネーフォワードというのが私の印象です。

どちらも銀行口座やクレジットカードと連携できるので、取引データの取り込みは自動。手入力の手間がかなり省けます。私は開業当初freeeを使っていて、税理士に変更してからは税理士さんの指定でマネーフォワードに切り替えました。どちらも無料体験があるので、まずは触ってみてから判断するのが確実です。

会計ソフトだけで乗り切れる人、乗り切れない人

会計ソフトを入れれば万全…というわけではありません。ソフトはあくまでツール。「何をどの勘定科目に入れるか」の判断は結局自分でしなければなりません。

自力で乗り切れる人の特徴はこんな感じ。

  • 取引の種類が少なく、パターンが決まっている
  • 数字や事務作業が苦にならない
  • 分からないことを自分で調べる時間がある
  • ざっくりでも簿記の流れを理解している

逆に、数字を見ると頭が真っ白になるタイプの方(はい、過去の私です)は、無理をしない方がいい。間違った申告をしてしまうリスクを考えると、税理士報酬以上の損失につながりかねません。

税理士選びで失敗した私の話

最後に、税理士選びの話を少しだけ。

最初の税理士と合わなかった理由

独立2年目、「とにかく確定申告を誰かに頼みたい」という一心で、ネットで見つけた税理士事務所に依頼しました。料金は相場通りで、対応も丁寧。でも、なんだかしっくりこなかった。

理由は「話が噛み合わない」こと。私は「これ、経費にしていいですか?」とシンプルに聞きたいのに、返ってくるのは専門用語混じりの長い説明。質問するたびに「勉強になるけど、知りたいのはそこじゃない…」となっていました。

その税理士さんは法人のクライアントが中心で、個人事業主の対応にはあまり慣れていなかったのだと思います。悪い人ではなかったけれど、小規模なサロン経営者の日常感覚とどうもずれていた。結局1年で変更しました。

「合わない」と思ったら早めに変えていい

今振り返ると、もっと早く「合わない」と認めればよかったです。「せっかく契約したのに」「失礼かな」と気を遣って半年以上我慢してしまいましたが、その間ずっとモヤモヤを抱えていた。

税理士との付き合いは長くなるからこそ、相性がとても大事です。

税理士の変更や選び方で悩んでいる方には、税理士の選び方や変更についてまとめている「税理士チェンジ」というメディアが参考になります。このサイトは、運営者自身が15年間で7回も税理士を変更した実体験をもとに、税理士との相性の見極め方や変更時の注意点、費用の比較などをまとめています。「今の税理士、なんか違うかも」と感じている方には特に刺さる内容が多いはずです。

あと、弥生の公式サイトにも個人事業主が税理士に依頼する際の判断基準がまとまっているので、客観的な情報が欲しい方はあわせてチェックしてみてください。

まとめ

「税理士は必要か?」の答えは、正直なところ人による。

売上が小さくて経費もシンプルなら、会計ソフトで自分でやるのも十分アリです。でも、売上が伸びてきたり、消費税の申告が必要になったり、経理に時間を取られすぎるようになったら、税理士の力を借りた方がいい。

私自身は「もう少し早く頼めばよかった」派です。1年目の苦労を思い返すと、最初から税理士に相談だけでもしておけば、あんなに焦らずに済んだのに。

それから、税理士選びは焦らないこと。合わなければ変えればいいんです。最初の1人でぴったり決まる方が珍しいくらいだと思っています。

これから独立する方、確定申告を控えて不安な方。まずは自分の状況を整理するところから始めてみてください。どちらを選んでも、「自分で考えて決めた」という納得感があれば、きっとうまくいきます。



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